その汗は病気のサインかも!?暑いだけでは無い汗の原因とは
暑ければ汗は自然に出るものですが、急に汗をかくようになったとか、異様に汗の量が多いとか、汗から変な臭いがする場合、なにかの不調のサインかもしれません。
原発性多汗症
多汗症とは、文字通り、汗の量が多い病気です。
全身の汗が多い場合と、顔・脇の下・手のひら・足の裏など、特定の部分だけに汗をかく場合があります。
下に述べるような病気のせいで汗の量が多い場合を、「続発性多汗症」といいますが、特に原因となる病気が見当たらない、原因不明の多汗症を、「原発性多汗症」といいます。
放置しても、健康を損ねることはありませんが、汗のせいで日常生活に支障をきたすようなら、治療の必要があります。
糖尿病
糖尿病の合併症として、自律神経に障害が出ると、汗や体温の調整がうまくできなくなって、暑くないときや食事中に、ひどく汗をかくことがあります。
特に、これまであまり汗をかかなかったようなところに汗をかくようになったりします。
反対に、暑くても汗が出なくなることもあります。
汗が、甘酸っぱい臭いがすることもあります。
また、糖尿病の治療薬が効きすぎて低血糖になった場合は、冷や汗がでたり寒気がしたりします。
甲状腺機能亢進症
パセドウ病のように、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気の場合、甲状腺ホルモンの作用で、全身の代謝が高まって、暑がりになり、汗をかきやすくなります。
その他、動悸・息切れがする、食欲があって良く食べるのにやせる、手が震える、イライラするなどの症状が出ます。
自律神経失調症
自律神経失調症で、交感神経が活発になって、副交感神経の働きが弱まると、汗腺が刺激されて、汗が多く出るようになります。
更年期障害
更年期障害で、ホルモンが乱れると、汗をかきやすくなります。
女性だけで無く、男性でも、更年期障害の症状が出ることがあります。
急性アルコール中毒
短時間で大量のお酒を飲むと、急性アルコール中毒になることがあります。
どんどん汗をかいたり、体が熱くなったり、顔や全身に赤みがさしたりしたら、急性アルコール中毒の初期症状の可能性もあるので、注意が必要です。
結核
一度は、絶滅したかと思われていたのに、またじわじわと感染が広がっているのが、結核です。
結核にかかると、アンモニア臭い寝汗が、大量にでることがあります。
咳や痰が出て、風邪かと思っていると、結核だったということもあります。
咳などがいつまでも治らない場合は、一度医者に診てもらいましょう、
白血病
白血病の場合、結核のように、アンモニア臭のする寝汗を大量にかくことがあります。
その他、動悸・めまい・発熱・体重減少などの症状が出ます。
肝硬変・腎不全
肝硬変や腎不全で、体の中の老廃物であるアンモニアを処理できなくなると、アンモニア臭い(おしっこ臭い)汗が出るようになります。
パーキンソン病
パーキンソン病になると、自律神経に障害が出て、ちょっと体を動かしたり、ストレスを感じただけで、顔にどっと汗が出ることがあります。
緑膿菌感染症
緑膿菌は、どこにでも普通にいる細菌で、健康な人は、影響を受けませんが、なんらかの病気や加齢などで、免疫が低下している人の場合、感染症を起こして、緑色の汗が出ることがあります。
薬の副作用
一部の抗うつ剤やステロイドなどの副作用で、汗をかくことがあります。