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サイレント・キラーの恐怖 症状もなく進行する病気の数々

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「サイレント・キラー」は、静かなる殺し屋。じっと息を潜めて、あなたの命を虎視眈々と狙っています。

実は、サイレント・キラーは何人もいるので、四方八方に目配りが必要です。

高血圧症

高血圧症には、基本的に症状がありません。

高血圧症の症状として良く挙げられるのは、頭痛・耳鳴り・めまい・肩こり・しびれ・動悸・息切れなどですが、これらは、高血圧症のせいで引き起こされた動脈硬化等の合併症の症状であって、高血圧であることの直接の結果ではありません。

つまり、それらの症状が現れた頃には、高血圧症のせいで、体の変調がかなり進んでいることが考えられます。

高血圧症を放置すると、動脈硬化が進んで、脳梗塞・心筋梗塞などのリスクが高くなります。

その他、心肥大・眼底網膜病変・腎障害などにかかりやすくなります。

糖尿病

糖尿病も、初期には、何の症状もないことが多いのです。

その間にも、脳・心臓・腎臓・網膜などの重要な臓器の血管が、高血糖のせいで弾力性が失われて、損傷され続けているのです。

進行してくると、やがて、喉が渇く、おしっこが良く出る、良く食べるのに体重が減る、だるくて疲れやすいなどの症状が出ます。

そして、神経障害・網膜症・腎症の糖尿病の三大合併症に襲われます。また、動脈硬化が進んで、脳梗塞・心筋梗塞を起こしやすくなります。

脂質異常症

以前は、「高脂血症」と言われていた病気です。コレステロールや中性脂肪の値が高い疾患です。

基本的には何の自覚症状もないので放置しがちです。

そのうちに、血管の内側に、コレステロールが沈着して、動脈硬化が進んできます。

そして、ある日突然、脳梗塞や心筋梗塞の発作が起きるというわけです。

動脈硬化

上にあげた生活習慣病は、どれも動脈硬化の元になっていますね。ということは、生活習慣病を二つ・三つと患っていると、どんどん動脈硬化が進んで、血管系の発作を起こしやすくなると言うことです。

そして、動脈硬化自体には、自覚症状がありません。知らないうちに、毛細血管が詰まって壊死しだして、そのうちに、太い血管もだんだん詰まり出します。

やがて、動脈硬化が進行すると、手足が冷える、指の爪の下が青白くなる、爪が割れやすくなる、目が充血する、目のまわりにクマができるといった症状が現れますが、特にこれと言った症状がないことも多いのです。

そうして、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高くなっていきます。

肝臓病

肝臓は「沈黙の臓器」と言われています。知覚神経がないので痛みを感じないですし、余裕を持って活動しているので、肝臓の働きが本来の30%以下にならないと、症状が現れないのです。

言い換えると、だるい・疲れやすいといった症状が出るようになったら、肝臓の機能はかなり低下しているということになります。

膵臓がん

がんは、一般的に、初期のうちは、症状が現れないことが多いのですが、そのなかでも、膵臓がんは、健康診断等でも発見しにくくて、サイレント・キラーといわれています。

下腹部の痛み・便秘・ガスの発生・体重の減少などの症状があることもあるのですが、これらは、他の病気でも起こることなので、見逃しやすいのです。

卵巣がん

卵巣がんは、検診を受けても見つけにくく、まわりに臓器が密着していないので、膨張したりしても他の臓器に影響が出ないので気づきにくいのです。

また、卵巣は二つあるので、どちらかが正常に機能していれば、月経異常や不正出血も起こらず、異常に気づかないので、サイレント・キラーといわれます。

歯周病

歯周病(以前は歯槽膿漏と呼ばれていました)は、歯茎が歯周病菌に感染して起きる病気で、日本人の成人の80%がかかっているとも言われます。

初期には、特に自覚症はなく、せいぜい、歯を磨くときに血が出たり、歯茎がむずむずしたりすることがある程度です。

これを放置していると、そのうち歯がグラグラしてきます。そうなったときは、歯を支える骨が、かなり溶けています。歯医者でも、これと言った有効な治療法がないのです。

そして、歯周病は、脳梗塞・心筋梗塞・糖尿病・誤嚥性肺炎・関節炎・腎炎などのリスクを高めると言われます。

過労

残業続きなどで、疲労が蓄積してくると、倦怠感が抜けずに、ボーッとしてミスが多くなったり、免疫力が低下して病気になりやすくなったり、高血圧症や糖尿病になったりといった症状が現れます。

ところが、体力に自信がある人ほど、自分の蓄積疲労に気づきにくく、突然、不整脈・心筋梗塞・脳梗塞などの発作を起こして、過労死することがあります。

その意味で、過労は、サイレント・キラーなのです。

睡眠負債

現在の医学では、一般的に、睡眠時間は7時間が健康に最も良いとされています。

それより睡眠時間が少ないと、それが、いわば「負債」となって、心身にダメージを蓄積させていくと考えられています。

6時間睡眠を2週間続けた人の脳波を測定したら、二日徹夜したのと同じ状態だったのに、本人は充分寝て頭がスッキリした感じがしていたという報告があります。

つまり、睡眠負債は、自分でも気がつかないうちに心身をむしばむサイレント・キラーとも言えるのです。

特に、寝る直前まで、パソコン・スマホを見ていたりすると、睡眠の質が低下して、負債が大きくなります。

こうして、睡眠負債がたまってくると、がん、糖尿病、心臓病やうつ病のリスクが高まってきます。

まとめ

自分でも気づかないうちに、あちこちから、サイレント・キラーは、あなたにロック・オンしているかも知れません。

自分では分からないのですから、定期的に人間ドックなどで、よく診てもらうしかありません。

甘く見ていると、いきなり後ろから狙撃されて、何かの発作を起こすかも知れません。そうなる前に手を打ちましょう。