良い貧乏ゆすり・悪い貧乏ゆすり-意外な効能があった!
貧乏ゆすりって、その名の通り貧乏くさいし、行儀が悪いとみられますね。
でも、悪いことばかりではなく、意外なメリットもあるんです。
そこら辺を見ていきましょう。
どうして貧乏ゆすりをするのか
気がついたらしている「貧乏ゆすり」、その原因は、完全に解明されてはいないけれど、次のようなものと言われています。
・無意識に行われる「伸縮反射」という、筋肉が勢いよく伸ばされたときに、自動的に筋肉が収縮する働きによる足の動き
・心理的な不安やストレスを解消しようとする働き
・座り続けることによる下半身の血行不良を解消しようとする無意識の動き
だた、じっと座っていると、足に不快感が生じて、どうしても貧乏ゆすりをしないではいられない場合、「ムズムズ脚症候群」の可能性もあるので、注意が必要です。
貧乏ゆすりはマナー違反?
貧乏ゆすりは、日本だけでなく、世界中でマナー違反とされています。
ただし、貧乏ゆすりは、自分では気づいていないことが多いので、親などが注意する必要があります。
どうして「貧乏ゆすり」というのか?
日本語で、足を無意識に動かすことを、「貧乏ゆすり」というのは、次のような語源であると言われています。
・「貧乏ひま無し」と言われるように、せわしなく体を動かすのは、貧乏人のようであるから
・貧乏人は、暖房がなかったり、栄養が不足していたりして、体が震えているイメージがあるから
・足を揺すっていると貧乏神に取り憑かれるという俗説が江戸時代にあったから
諸外国には、「貧乏ゆすり」にピッタリ当てはまる言葉は見当たりませんが、足を揺するのはマナー違反であるというのは、世界共通です。
貧乏ゆすりの意外な良い点
マナーが悪いし、まわりの人には迷惑な「貧乏ゆすり」ですが、実は、心身に良いとされてもいるんです。
イギリスのロンドン大とリース大の研究によると、貧乏ゆすりをする人ほど、死亡率が低いという結果が出たそうです。
ダイエット効果
貧乏ゆすりは、意外にカロリーを消費します。貧乏ゆすりを3分間すると、ウオーキングを20分するのに相当するという説もあります。
股関節症の予防・治療効果
変形性股関節関節症の予防や治療のために、「ジグリング」と呼ばれる運動療法を行うことがあります。
これは、片脚ずつ、足のつま先は床に着けたまま、かかとを2cmくらい上げ下げして貧乏ゆすりをするやり方です。
これによって、股関節の軟骨の再生速度が速くなるのです。
むくみ解消効果
貧乏ゆすりによって、「第2の心臓」と呼ばれ、下半身の血流のポンプの役割を果たしているふくらはぎの筋肉の収縮をすることによって、足のむくみが解消できます。
また、5分間貧乏ゆすりをすると、皮膚の温度が2℃上昇するといわれ、冷えの改善にも役立ちます。
下肢静脈瘤やエコノミークラス症候群の予防にも効果があると言われます。
セロトニンの分泌効果
一定のリズムで体を動かしていると、「幸せホルモン」と呼ばれ、安眠にも関連したホルモンのセロトニンの分泌が活発になると言われます。
集中力向上効果
貧乏ゆすりは、脳の血行を良くし、集中力をアップさせると言われます。
最後に
上に書いたように、いろいろと体に良い「貧乏ゆすり」ですが、人前でやると、迷惑ですし、行儀が悪いので、トイレで行うとか、自宅で一人の時に行うなどしましょう。
寝る前に、片脚5分づつ揺するのもおすすめです。