歯ぎしりをしていませんか?こんなに危険ですよ!やめるには?
ストレスを感じたとき、歯ぎしりすることはありませんか?朝起きたとき、歯茎が痛いことはありませんか?
歯ぎしりにはいろいろな問題があります。
大変なことにならないうちに、やめるようにしましょう。
あなたは歯ぎしりをしている?
自分でも気づかないうちに歯ぎしりをしている人もいます。次の様なことに当てはまるようなら、歯ぎしりをしている可能性があります。
・朝起きたときに、口のまわりがこわばっていたり、アゴがだるい
・肩こりがひどい
・よく頭痛がする
・歯茎に痛みがある
・歯のかぶせものが取れやすい
・下の歯の内側の歯茎に骨が盛り上がったところがある
・耳の下からアゴのあたりがこわばっている
・頬の内側に噛み跡がある
・舌に歯形がついている
・冷たいものを飲むと、歯茎が沁みる
・歯にひびが入っている
・犬歯周辺の歯がすり減っている
・口を閉じると、上下の奥歯が触れあう
・集中しているとき、歯をかみしめるクセがある
どうですか、当てはまるのもがあれば、知らぬ間に歯ぎしりをしているかも知れませんよ
歯ぎしりの種類
歯ぎしりは、こんな風に分類されます
グラインディング
歯を噛みしめて、左右にこすり合わせることです。そのとき、ギリギリと音を出したりします。
歯がすり減ったり、歯の付け根がけずれたり、知覚過敏になったりします。
クレンチング
歯をグッと食いしばることです。音はしないので、まわりの人にも気づかれにくいです。
歯が欠けたり割れたりすることがあります。
タッピング
上下の歯を、カスタネットのようにカチカチと小刻みにぶつけ合うことです。
これらの歯ぎしりが混じり合ったタイプの人もいます。
また、歯ぎしりをいつするかで分けることもできます
睡眠時ブラキシズム
ブラキシズムとは、歯ぎしりのことです。寝ている間に歯ぎしりをするのを「睡眠時ブラキシズム」といいます。眠りの浅いレム睡眠の時に、歯ぎしりがおきます。
覚醒時ブラキシズム
起きている間に、ストレスを感じたときや集中しているときのクセとして歯ぎしりをすることです
歯ぎしりの弊害
歯ぎしりを放っておくと、こんな困ったことになります。
・歯がすり減って、そのせいでは並びが悪くなり、今度はそのせいで歯ぎしりがひどくなると言う悪循環に陥ります。
・歯のエナメル質が削られて、知覚過敏になり、冷たいものや酸っぱいものが歯にしみたり、歯ブラシの毛が歯の根元に当たると痛んだりします。
・歯の根元に力が加えられて、歯の神経(歯髄)が死ぬことがあります。
・大きな力が加わるので、歯が折れることがあります。
・治療した歯の詰め物やかぶせものがポロッと取れてしまうことがあります。
・アゴに負担がかかって、顎関節症になります。
・歯周病を悪化させたり、歯茎が下がったりします。
・頬の粘膜が傷つくことがあります。
・口元のシワが増えます。
・下あごやエラが発達して顔が大きく見えるようになることがあります。
・頭痛や肩こり、耳鳴りがします。
・自律神経失調症や不眠になることもあります。
・睡眠時無呼吸症候群の引き金になる可能性が考えられます。(因果関係は研究中です)
歯ぎしりの原因
ストレス
歯ぎしりの原因として、最も多いものです。身体が、無意識のうちに、ストレスを発散させようとして、歯ぎしりをするのです。
噛み合わせ
もともと歯の噛み合わせが悪かったり、歯が抜けた後そのままにしていたり、虫歯治療の被せものが合っていなかったりすると、歯ぎしりの原因になります。
嗜好品
コーヒーなどに含まれるカフェインやアルコール、タバコ等が、歯ぎしりを引き起こすと言われています。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群と歯ぎしりには深い関係があることが分かっていますが、どちらが原因でどちらが結果かは、はっきり分かっていません。
逆流性食道炎
逆流性食道炎になると、睡眠中に胃酸が逆流して、口の中が酸性になります。すると、無意識のうちに、歯ぎしりをして、唾液の分泌を促し、口の中が酸性に傾くのを防ごうとするのです。
低血糖
健康な人でも、寝ている間に低血糖になることがあります。そうすると、それを回復するために、アドレナリンなどのホルモンが分泌され、交感神経が活発になります。
その結果、歯ぎしり・寝汗・悪夢などの症状がでます。
薬の副作用
抗うつ剤等の副作用で歯ぎしりをすることがあります。
歯ぎしりをしなくなる方法
ストレスを解消する
歯ぎしりの解消には、ストレス解消が効くことが多いのですが、どの解消法が向いているかは人によって違うので、入浴・瞑想・カラオケ・社交・ペット等自分に合ったストレス解消方を試してみましょう。
顎関節のトレーニング
マッサージをする
マウスピースを使う
寝るときにマウスピースを口に入れると、歯ぎしり自体は無くなるわけではないですが、歯やアゴへのダメージが軽減されます。
本格的に、自分に合ったマウスピースを使いたい場合は、歯医者さんに作ってもらいましょう。原則として、保険が適用されます。
リマインダーを使う
机の上やパソコンのどこかなど、ときどき眼に入るところに、何かの印をつけます。ペンで●をつけても良いですし、シールや付箋でも構いません。とにかく、目印を決めて、それが眼に入るたびに、自分が今、歯を食いしばったり歯ぎしりをしていないか意識して、もし、アゴに力が入っていたら、フッと力を抜き、深呼吸をします。
毎日続けると、条件反射的に、アゴに力が入らないようになってきます。
自己暗示をする
寝る前に、横になったら、体中の力を抜いてリラックスした状態で、深呼吸しながら、「私は歯ぎしりをしない」と何度か自分に言い聞かせてから、就寝します。
枕を変える
枕が高いと、歯ぎしりをしやすいので、できるだけ低い枕にしましょう。
歯並びを矯正する
歯医者で歯並びを矯正してもらいます。被せものの調整や、抜けたままの歯の治療をするだけでも、歯ぎしりがだいぶ改善されることがあります。
ボツリヌス菌注射(ボトックス)
無毒化したボツリヌス菌を注射して、アゴまわりの筋肉の動きを止めます。1回注射をすると、3~6月ほど持ちます。早ければ1回で、遅い人だと数回の注射で、歯ぎしりの習慣が消えます。
漢方薬を使う
抑肝散(よくかんさん)という漢方薬が、歯ぎしりに効果があるとされます。薬剤師に相談してみましょう。