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熱中症の意外な盲点 こんな原因や症状もあったんです

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夏の暑い日に、戸外にずっといて、あまり水分補給しないでいるうちにバタッと倒れる。熱中症とは、こんな病気だと思っていませんか。

でも、原因にしても症状にしても、意外なことがいろいろあるんです。

室内でも熱中症になる

室内にいても、省エネやエコを意識して、あまり冷房を入れずにいると、熱中症になってしまいます。

また、台所で火を使っているときも、熱中症になる可能性があります。

特に、高齢の人は、自分の水分不足に気づきにくいため、充分に水分を補給しないでいて、熱中症になることがあります。

車の中でも熱中症になる

炎天下に駐車してあった車に乗るのは危険です。換気したり、冷房して、環境を良くしてから運転しましょう。

また、子供を後部座席に座らせている場合、リアウィンドウ越しに強い日差しが差し込んでくる一方、エアコンの冷たい風がうまく後ろの方に回らずに、子供が熱中症になることがあります。

赤ちゃんをチャイルドシートに乗せている場合、シートに密着している背中の部分は、汗をかきやすくなっています。前から見てあまり汗をかいていないので安心していたら、実は背中の汗で脱水症状を起こして、熱中症になることもあるので、注意が必要です。

冬でも熱中症になる

冬でも、乾燥した室内にいたり、こたつや電気カーペットで温まっていると、体からどんどん水分が奪われて、自分では全く気づいていない脱水症状「かくれ脱水」になることがあります。

そして、熱中症の症状が現れるのです。

水分補給の仕方が間違っていると熱中症になる

熱中症を防ごうとして、冷たい水をゴクゴク飲むと、胃が冷えて、消化機能が低下してしまいます。

そうすると、消化機能を回復しようとして、全身の血液が胃に集まってきます。そして、胃以外の体の部分が、血などの水分の少ない脱水症状になってしまうことがあります。

若い人なら、問題になるほどのことではありませんが、高齢者の場合は、熱中症のリスクが高くなります。

急にではなくじわじわと熱中症になる

若い人の場合、暑いときにスポーツや肉体労働をしていて急になる「労作性熱中症」が多いのですが、高齢者ですと、室内でじっとしていても、暑い日が続くと徐々に発病する「非労作性熱中症」が多いのです。

スポーツドリンクを飲み過ぎると急性糖尿病になる

水分補給として、スポーツドリンクやソフトドリンクをいっぱい飲む人もいるでしょう。

ところが、一般的なスポーツドリンクやソフトドリンクには大量の糖分が含まれているんです。

500㎖のペットボトルに、砂糖30g~50g分が含まれています。

これは、スティックシュガー10本以上、角砂糖なら8~14個分に当たります。

もともと糖尿病の気がある人が、こんな飲みものをがぶ飲みすると、急性糖尿病(ペットボトル症候群とも言います)になって、脱水状態になったり、意識障害を起こしたり、場合によっては、命の危険さえあります。

現在糖尿病でない人も、糖尿病のような症状が出ます。

水分補給は、糖分を含まない麦茶などで行いましょう。緑茶などのペットボトルは、カフェインを含んでいて、利尿作用があり、脱水に結びつくので、カフェインを含まない、麦茶・爽健美茶・十六茶などにしましょう。

熱中症の初期症状(めまい・手足の冷えなど)の場合は、麦茶より吸収の早いスポーツドリンクの方が効果的ですが、いっぺんに飲むのではなく、何回かに分けて飲みましょう。スポーツドリンクの代わりに、経口補水液もおすすめです。

塩分補給は必要ない

汗によって塩分が失われるので、塩分の補給が必要だと思っている人も多いのですが、もともと日本人の場合、普段の食事で塩分を必要以上に摂りすぎている傾向があります。

暑い日中に激しい運動をしたり、長時間の肉体労働をして、大量の汗をかく人には、塩分が必要ですが、そこまで行かない人が、ことさら塩分を摂ると、腎臓に負担をかけ、血圧が上がる危険性があります。

熱中症の意外な症状

熱中症の症状としては、よく知られているような、めまい・顔のほてり・筋肉痛・筋肉の痙攣・だるさ・吐き気など以外にも、次のような症状があります。

・手足が冷たくなる

・皮膚がカサカサになる

・爪を押して下の皮膚が白っぽくなったとき、押すのをやめてから、ピンク色に戻るまで、3秒以上かかる

・生あくびが出る

・寒気がする

・子供の機嫌が悪い、反応がぼんやりしている

熱中症と間違えやすい病気

脳梗塞

めまい・吐き気・頭痛・しびれ・ふらつき・意識の喪失などの症状が似ているため、脳梗塞の発作を起こした人に、熱中症の対処をしているうちに、手遅れになることがあります。

脳梗塞の場合、ろれつが回らなくなる・顔面がマヒする・視野が欠けるなどの症状があるのですが、素人判断せず、一刻も早く救急車を呼ぶなどの処置が必要です。

糖尿病

糖尿病の治療薬の作用で、低血糖になった場合、大量の汗・めまい・意識の混濁など、熱中症と同じような症状が出るので、間違った手当をしないように気をつけましょう。

認知症

高齢者の場合、何となく元気がない、受け答えがぼんやりしている、返事が的外れなどの症状があって、認知症かと思っていたら、実は熱中症だったということがあります。