寝ようとするとピクッとしませんか-「ジャーキング」を防ぐには
ウトウトと寝ようしたときや、電車の中で居眠りを始めたときに、体がピクッと動いて、目が覚めてしまうことはありませんか。これは、「ジャーキング」と呼ばれる現象です。この現象について調べてみました。
「ジャーキング」とは
英語のジャーク(jerk)は、手足がピクッと痙攣することです。ジャーキングとは、眠りに入ろうとしたときに、手足の筋肉が意図せずに(不随意に)動いてしまう現象で、感電したり落下したりする感じを伴うこともあります。
片脚に起きることが多いですが、両脚、腕、頭などに起きることもあります。
犬や猫でも起きることがあります。
眠ろうとするときに起きることが多いのですが、ぐっすり眠っているときに起きることもあります。
普通は、一回、多くても二回・三回くらいで治まりますが、何度も連続して起きるときは、「周期性四肢運動障害」の可能性があります。
ジャーキングが起きる原因
ジャーキングが起きる原因は、はっきりと解明されてはいませんが、次のようなメカニズムではないかと考えられています。
眠りに入ろうとしたとき、全身の筋肉は緩んできます。一方、脳は、休息しようとするので、働きが不安定になります。そのとき、精神的・肉体的ストレスがあったり、居眠りのように休まらない格好で寝ていたりすると、脳は、手足に力が入っていない状態を、体が落ちていくと勘違いして、手足の筋肉に、力を入れるよう指令を出すのではないかと推測されるのです。
また、ぐっすり寝て、夢を見ているとき(レム睡眠時)に、高いとことから落ちる夢を見ると、脳が、夢と現実を区別できずに、手足に指令を送って、グッと力を込めさせると考えられます。
寝ている間に大きな音がしたり、誰かが話しかけたりする刺激で起きることもあります。
ジャーキングを防ぐには
ジャーキングは、病気ではないので、あまり心配することはありませんが、よく起きてしまったり、家族のことを蹴ってしまったりするときは、次のような点に注意しましょう。
布団・マットレスが、硬すぎても柔らかすぎても良くありません。枕も、自分にとって適切な高さと硬さのものを使いましょう。
寝室が暑すぎても寒すぎても悪影響があるので、気持ちよく寝られるよう調整しましょう。
疲労やストレスを溜めずに、規則正しい生活をして、充分な睡眠時間を確保するようにします。(7時間以上)
寝る前にぬるめのお風呂に入ってゆったりするのも効果的です。
カフェインの取りすぎは良くないと言われます。
ジャーキングがひどいときは
ジャーキングが連続して起きるときは、周期性四肢運動障害の可能性があるので、「睡眠障害」を診てくれる医院を受診しましょう。