おならが止まらない!これは正常?病気?減らすには?
あまりおおっぴらには話題にならないけど、どうも気になる「おなら」。
この頃良く出るけど、なにかの病気じゃないかと心配している人もいるでしょう。
そんなあなたに代わって、いろいろ調べてみました。
そもそも「おなら」とは
おならのもとは、食事の時に、食べ物と一緒に飲み込む空気です。それに、腸で消化中の食物から発生するメタンガス・二酸化炭素・水素などがまじって、おならとなります。
おならの臭いのもとは
腸で、食物を腸内細菌が分解するときにでるガスが、おならの臭いの元です。
このガスには、二種類あります。
・発酵型
脂肪や炭水化物が善玉菌によって発酵するときにでるガスです。メタンガスや二酸化炭素などが中心で、あまり臭くありません。健康なおならと言えます。
お芋を食べるとでるおならは、発酵型です。大きな音が出るのも特徴です。
・腐敗型
消化しきれなかったタンパク質が悪玉菌によって分解されるときにできるガスです。インドールやスカトール・アンモニア・硫化水素といった臭い成分を含んでいます。
音はしないか、鋭く小さな音です。
おならの通常の回数は
健康な成人の場合、1日に10~20回程度です。肉食中心の人は、回数が増えます。また、加齢とともに、善玉菌が減ってくるので、回数は増える傾向があります。
女性の場合、生理前後に、女性ホルモンが腸に影響して、おならが増えることがあります。
おならを我慢するとどうなる
社会生活をしていると、どうしてもおならを我慢することが多いのですが、ずっと我慢をしているとどうなるのでしょう。
たまったおならは、腸の壁をすり抜けて、血液中に溶け込んでしまいます。血液に乗って、肺に運ばれて、息を吐くときに放出されたりします。口臭の原因になるんです。
皮膚に運ばれて、肌荒れ・吹き出物や体臭の原因になることもあります。
血液に溶け込んだ、有害な成分を処理するために、肝臓が疲れて働きが悪くなることがあります。肝臓の働きが悪くなると、糖尿病や高脂血症のリスクが高まります。
また、血液に吸収しきれないガスは、腸にたまって、胆嚢や膵臓を圧迫し、腹痛の原因になることもあります。そうして、腸の働きが悪くなって、悪玉菌が増え、便秘を引き起こします。
どうですか。無理におならを我慢することを続けていると、大変なことになりかねません。トイレに行ったりして、うまく排出するようにしましょう。
おならがでる病気とは
健康な人でも、ある程度のおならは自然にでます。回数が増えたり、臭くなったりするときは、なんらかの病気の可能性もあります。
呑気症(どんきしょう)
ストレスにより口が乾き、唾液を飲み込むことが増え、それと一緒に大量の空気を飲み込んでしまい、おならが出やすくなったり、ゲップが出やすくなったりします。
口呼吸・猫背・早食いなどでも、呑気症になります。
過敏性腸症候群(IBS)
若い人に多く見られる腸の疾病で、下痢と便秘を繰り返します。ひどくなると、通勤・通学途中で、しょっちゅう途中下車してトイレに駆け込むというような症状も現れます。
IBSのうち、ガス型と呼ばれるタイプの人は、臭いおならが頻繁に出ます。
その他の腸の病気
大腸憩室炎・潰瘍性大腸炎・クローン病・大腸がんなどの腸の病気で、臭いおならが出ることがあります。
特に、大腸がんが進行してくると、おならに血の匂いが混じったりします。
グルテン・アレルギー
小麦やライ麦に含まれる、「グルテン」という成分に、不耐症やアレルギーをもっているせいで、おならがたくさん出る人は、本人は気づいていないけれども、かなりいると言われます。
グルテンは、パン・パスタ・ピザ・シリアル・ラーメン・そば・うどん・ビールなど、いろんなものに含まれているので、摂取しないでいるのは難しいですね。
おならを減らすには
食事
肉中心の食事をやめて、食物繊維や乳酸菌をたくさん摂るようにします。
また、急いで食べると、一緒に空気を飲み込んでしまうので、よく噛んでゆっくり食べるようにします。
炭酸飲料は、おならを増やすので、控えておきましょう。
ガムを噛んでも空気を飲み込むことになるので、注意が必要です。
睡眠
睡眠不足だと、おならが出やすいので、充分寝るようにしましょう。
ストレス
自分なりのストレス発散法を身に着けておきましょう。
ヨガでガス抜き
お腹のガスが取れてスッキリします。
姿勢を良くする
猫背などで姿勢が悪いと、呼吸が浅くなって呑気症になったり、腸を圧迫しておならが増えます。猫背は矯正しましょう。
口呼吸をやめる
口呼吸をする習慣のある人は、意識して鼻呼吸をするようにしましょう。