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何を食べても味気ない!若者にも増えている味覚障害とは

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せっかくのおいしい料理が、味がしなくて消しゴムを噛むようだと訴える人が増えています。どういうことなのか調べてみました。

味覚障害ってどんな症状

次の様な場合に、「味覚障害」と言われます。

・味が薄く感じられたり、さらには、全く味が感じられなかったりします(味覚低下・味覚消失)

・口の中に何もないのに苦みや甘みが感じられます(自発性異常味覚)

・甘いものが苦く感じられるなど、本来とは違った味に感じられます(錯味症・異味症)

・何を食べても、吐き出したいような変な味がします(悪味症)

・甘みなど特定の味だけが分からなくなります(解離性味覚障害)

昔は、主に高齢者の病気でしたが、10代・20代の患者も増えていて、今では、子供の30%がなんらかの味覚障害であるという調査もあります。

でも、年を取ってから味覚がおかしくなってきたら、変だなと気づくことも多いですが、子供の時から、こんなもんだと思って成長したら、自分の味覚がおかしいことにも気づかないこともありますね。これが、この病気のやっかいなところです。

どうして味覚障害になる?

味覚障害になるには、いろんな原因がありますが、主なものを挙げます。

亜鉛不足

味覚障害の原因で一番多いのが、亜鉛の欠乏によるものです。

亜鉛は、人体で重要な役割を果たす「必須ミネラル」ですが、腸での吸収がされにくいこともあって、不足しがちです。

亜鉛が不足すると、舌にある味を感じる器官の「味蕾(みらい)」の働きが衰えて、味覚障害になります。

亜鉛が不足すると、それ以外にも、皮膚が乾燥したり、抜け毛が増えたり、貧血になったり、耳鳴りや難聴になったり、性機能が衰えたりします。

精神的にも、無気力になったり、記憶力が衰えたり、情緒不安定になったりします。

爪が割れやすくなったり爪の表面に白い斑点が現れるのも、亜鉛不足のサインの一つです。

加齢

年とともに、味蕾は減少・萎縮してきます。高齢者の味蕾の数は、新生児の三分の一にまで減ってしまうと言われます。

舌炎

舌の表面の、味蕾のあるところが炎症を起こすのが「舌炎」ですが、味覚障害を引き起こすことがあります。舌炎になると、ピリピリしびれたり痛みがあります。

口腔カンジダ症

口の中でカビが生える病気である「口腔カンジダ症」にかかると、味覚に障害が出ます。

ドライマウス

ドライマウスになると、唾液が減るので食べ物が口の中で溶けにくくなったり、味蕾の働きが弱ったりします。

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妊娠 

妊娠中は、味覚に変化が出ることがあります。妊婦さんの90%がなんらかの味覚の変化を感じているという報告もあります。そのなかには、味覚障害と言えるほどの変化を感じる人もいます。以前は、亜鉛が胎児に移って亜鉛不足になるせいと思われていましたが、最近では、ホルモンバランスの変化などが関係していると考えらています。

糖尿病

糖尿用の合併症として、神経障害がありますが、味覚神経が冒されると、味覚障害になります。

鼻づまり

風邪や副鼻腔炎(蓄膿症)で鼻が詰まっていると、嗅覚がおかしくなり、さらに、味覚もおかしくなることがあります。

うつ病

悩み事があったり、ストレスを感じていると、何を食べても砂を噛むようだという経験はありませんか。味覚と精神的なものは、深く関連しているのです。

うつ病や心身症の場合も、味覚に障害が出ます。

薬の副作用

鎮痛剤・抗うつ剤・抗生物質・降圧剤・睡眠薬・抗がん剤など、味覚障害を引き起こす可能性のある薬は多くあります。

味覚障害を治すには

病気により味覚に障害が出ている場合は、その病気の治療をします。

亜鉛不足の場合

亜鉛の不足が原因の場合は、亜鉛を多く含むものを積極的に食べます。

牡蠣・レバー・煮干し・ビーフジャーキー・チーズ・卵黄などに含まれています。

ビタミンCとクエン酸を一緒に摂ると、吸収が良くなります。

食事だけでは難しい場合は、亜鉛・ビタミンC・クエン酸を含むサプリもあります。

スカルプD サプリメント 亜鉛EX

アルコールを分解するときに、体内の亜鉛を消費するので、お酒を飲む人は、特に亜鉛不足に気をつけましょう。

また、食品添加物の中には、亜鉛を体外に排出したり、亜鉛の消化吸収を妨げるものもあるので、添加物の多い加工食品等には注意が必要です。

味覚障害の治療

どうしても味覚障害が治らずに、QOL(生活の質)が低い場合は、病院で治療します。

まず、耳鼻咽喉科で診てもらい、必要に応じて、内科・歯科・口腔外科・心療内科などを紹介してもらいます。

味覚障害を専門にしている病院もありますが、数が少ないので、予約待ちになることが多いようです。気になる人は、問い合わせてみましょう。

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