ちゃんと食べているのに体重が減る!考えられる原因は?
ダイエットや運動で、体重が減るのは、効果が出ていると言うことでうれしいですが、特に食餌制限もしていないのに体重が減ってきたら不気味ですね。
そんなときに考えられる原因をまとめてみました。
問題な体重減少とは
特にダイエットや激しい運動などをしていないのに、
①1年で10%以上体重が減った場合
②半年で5%以上体重が減った場合
③標準体重(※)より20%以上体重が減った場合
は、なにか問題があると考えられます。
(※)標準体重とは、身長をメートル単位で表したものを二乗して、22をかけたものです。例えば、身長が160cmなら、1.6×1.6×22=56.32kgです。
ただ、高齢者の場合は、通常、10年で1~2kg減るのは自然なことです。
体重が減少する病気等
内分泌疾患
内分泌疾患とはホルモンの働きがうまくいかない病気のことです。
特に、甲状腺ホルモンが出すぎるパセドウ病の場合は、お腹が減って良く食べるのに、体重が減少します。その他、動悸・手の震え・眼が出てくるなどの症状が現れます。
糖尿病
糖尿病の場合、初期では、体重が増加することが多いのですが、病気が進行してくると、インスリンの働きが悪くなって、食事をしても、体のエネルギー源となるブドウ糖を利用できなくなるので、体に蓄積された脂肪を使うしかなくなり、どんどん痩せてきます。
この段階になると、喉が乾いて、盛んに水を飲むようになります。
肝硬変
肝硬変になると、食欲がなくなり、胃腸の消化吸収機能が衰えるので、体重が減少します。
胃腸病
慢性胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍・潰瘍性大腸炎・クローン病・セリアック病・吸収不良症候群などの胃腸の病気の場合、胃もたれ・食欲不振などとともに、体重が減少することがあります。
悪性腫瘍
「がん」のことです。胃がん・大腸がん・結腸がん・膵臓がんなどの場合、がん細胞が、正常な細胞に必要な栄養素を奪い取ってしまうので、他の自覚症状が出る前に、体重がどんどん減ることがあります。
結核
ほとんど無くなっていたと思われていたのに、また増加してきた結核。
その症状としては、咳・痰・微熱などがありますが、体重の減少もあらわれます。
アジソン病
慢性副腎皮質機能低下症のことです。副腎皮質ホルモンの分泌が減って、疲労感・食欲不振などの症状が現れて、体重が減少します。顔や手の甲が黒くなったり、口の粘膜に黒いシミができたりします。
うつ病
うつ病にかかると、食欲がなくなり、体重が減少することがあります。
神経性食欲不振症
いわゆる「拒食症」のことです。
若い女性に多く見られます。痩せてた方が美しいという固定観念にとらわれて、ものが食べられなくなり、当然、どんどん痩せてきます。
食べないせいで、低体温・抜け毛・むくみ・生理不順などの不調が現れます。
また、頭がぼんやりしたり、かたくなになって他人の意見を聞かないなど、精神的な問題も出てきます。
場合によっては、死ぬこともあるので、心療内科などで診てもらう必要があります。
HIV感染症
エイズのことです(厳密には同じではありませんが)。発症すると、免疫力が低下して消化吸収がうまくいかなくなり、食欲不振にもなるので、体重が減少します。
まとめ
以上のように、「意図しない体重減少」が起きる原因はさまざまで、素人にはわかりません。はっきりさせるためには、医者に診断してもらう必要があります。
その際は、体重の変化の記録を持っていった方が判断しやすいでしょう。